JR東日本新潟駅高架下開発事業
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【JR東日本新潟駅 アトリウム】 撮影:渡辺琢哉写真事務所
開港5港として栄えた新潟。2006年に始まった再開発事業着工から約18年、新たな交流が生まれる新潟のはじまりの場としてガタリウムが2024年4月25日にオープンしました。
「賑わいある新潟らしい空間づくり」をコンセプトにデザイン監修をさせていただきました。
新潟の代表的な風景を表現し、川の流れに見立てたマテリアルは信濃川。新潟砂丘や水田をイメージしたタイル。里山の岩肌を見立てたスチールフィン。什器はブナ林の制作グリーン、ブナ材で作ったベンチなど、随所に新潟らしさを表したデザインです。
【雪室パントリー】 撮影:小坂淳(AK PHOTO)
飲食店やお惣菜、お弁当販売の店舗が立ち並ぶ、イーストサイド1階のレストスペースです。新潟の稲をイメージしたグリーンは共用廊下と区切りながら、あえて高さを抑えて開放感を生み出しました。飲食や休憩、イベントなど多様に活用できるよう可変性のある空間としました。
【クラフトマンシップ】 撮影:小坂淳(AK PHOTO)
新潟の職人さんの素晴らしい技術によって作られる道具を伝える、をコンセプトとした新潟駅構内にある「クラフトマンシップ」何処にいても必要なモノが手に入る便利さが暮らしの豊かさのようになっている現代。数多に溢れるモノの中から地域に根付く職人の技に暮らしの豊かさを求め、カトラリーや食器、グラス、爪切りなどクラフトマンシップが込められた商品が取り揃えられています。
【JR東日本新潟駅内 イーストキャストラウンジ】撮影:小坂淳(AK PHOTO)
駅中に入るテナントスタッフさんなどが利用する西側ラウンジ。
上階は鉄道が走り、振動や大規模な配管配線などがあるため、天井の被覆が絶対条件でありました。100名程が利用できる広さに対して天井高さは2.5m程しかなく、圧迫感の緩和が課題でした。高架下をイメージしたアーチ梁をあえて下げて作り、低い場所は2mから始まります。アーチは最上部が天井に緩いカーブで面一にすることにより柔らかな印象と圧迫感の軽減に成功しました。柱から4方に伸びるアーチはラウンジ全体にひろがり、休憩する人々の巣篭もり感と意識的境界を産みます。一繋がりの開放的な空間でありながらもプライバシーにも配慮した共存するラウンジが完成しました。
【JR東日本新潟駅内 ウエストキャストラウンジ】撮影:小坂淳(AK PHOTO)
駅中に入るテナントスタッフさんなどが利用する東側ラウンジです。
天井高さが低く、建築的装飾やスケルトン天井などは不可能であったため、埋め込みライン照明を規則的に配置し、リズムと変化によるデザインを計画しました。
【JR東日本新潟駅内 JR東日本新潟シティクリエイトオフィス】撮影:小坂淳(AK PHOTO)
イーストキャストラウンジと同様に天井高さの低い空間にあえてアーチを取入れたり、打ち合わせスペースはガラスにより緩やかに区切り、繋がりを持たせることで圧迫感を軽減させます。